知恩報恩

佛立開導日扇聖人がお示しくだされた御教歌(み教え歌)に
はし鷹の こぶしの下の ぬくめ鳥  恩をしらぬは 人にぞ有ける 

ハイタカ
御教歌の上の句の「はし鷹」とは「はい鷹」とも言い、鷹狩によく用いられる鷹のことです。

この鷹は冬の寒い夜、小鳥を捕らえて自分の足をあたためるそうで、翌朝になると小鳥を放し、飛び去った方向に、その日は餌を求めに行かないといいます。

これは鷹が寒さをしのげたのは、小鳥のお陰だと知って、その恩に報いる行いしていると昔から言われております。

この話をお聞きになられた開導聖人は、それに比べて我々人間というのは、万物の霊長と言われながらも、鳥よりも恩を忘れることが多いではないか、なんとも恥ずかしいことだとお諭しになられたのがこの御教歌なのでございます。

「恩知らず」「恩を仇で返す」などの言葉が使われるように、我々人間は、どこまでも自己が強く、周囲からの恩恵をいつまでも覚えていられないものです。そして、いただいたお陰を自分の力として誇ってしまうなど、恩を踏みにじる哀れな行いをしてしまう所があるものです。

御信心においても、大きな御利益をいただきながら、いつしか御法の御恩を忘れ、自分の力でここまでやってきたと錯覚をし、御奉公に愚痴や不平が出てくるものです。

しかし、恩という感謝の気持ちを忘れた所に真の幸せは訪れるものではありません。周囲からの恩恵を忘れて、自分の我を必要以上に押し通せば、結局は周りからの信頼を失うことになります。また、感謝の気持ちが薄らげば、今の生活に不足ばかりを感じて、少しのことで心が苛立ち、自らの生活をすさんだものに変えてしまいます。当然、そうした心では御利益を感得できるはずもありません。

そこで、仏様は我々凡夫が幸せになる道として、恩を知り恩に報いることの大事をお教えになられました。

その恩に大きく四つあります。
一つ目は、親の恩。親をはじめ先祖のお陰を受けています。
二つ目に衆生の恩。先生や先輩、後輩など多くの人々から力添えを受けています。
三つ目に国の恩。政治や経済の恩恵もさることながら、水や空気などの自然の恵みを受けています。
四つ目は仏法僧の三宝の恩。仏様のお慈悲という広大無辺のお守りを頂いております。

これら四つ恩を全身で感じることができれば、感謝の気持ちが心に湧き出でて、謙虚で明るく前向きな心で生活が送れ、幸せがめぐり廻ってくるものです。

そのためにも、お互いは、感謝の心を押しつぶす凡夫心に負けないよう、日々、御題目を唱え続けることが大切です。唱える中にあらゆる恩を感じることができ、そして、何よりも、妙法という大きな命の働きの中で、生かされているという大恩に気付かせていただけ、大恩報謝の御奉公に明るく前向きに取り組むことができるようになるのでございます。

本日と明日は、上行所伝の御題目の御教えを正しく継承された門祖日隆聖人に対する報恩の気持ちを表す門祖会が乗泉寺で奉修されます。御題目を唱え、仏様のご加護がいただけるのも門祖聖人のお陰だということを知って、報恩感謝の気持ちでお参詣、各部署での御奉公に励ませていただきましょう。

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